タイトリストより2023年8月、NEW【Tシリーズアイアン】が発売されました。
T100(超スマート、アスリート)
7番(34度)
T150(スマート、アスリート)
7番(32度)
T200(シンプル、セミアスリート)
7番(30.5度)
T350(ややポッチャリ、飛び系)
7番(29度)
の4機種です。
その中でもアスリートモデルの
【T100、T150アイアン】について試打検証します。
こんにちは
クラブフィッターのナオです
20年以上ゴルファーのクラブ選びをサポートしています
「T100」は7番のロフト角34度、
「T150」は32度とロフト角の違いがあります。
「T100アイアン」にさらなる飛距離と許容性を持たせた「T150アイアン」。
2機種とも、ねらった距離を正確に飛ばし、打球の高さ、ボールの回転を自在にコントロールできるアイアンです。
スタイル、デザイン、性能がGOODなアスリートモデル
おそらく人気の商品になると思います
(注)アスリート系アイアンです(簡単なモデルではない)
ドライバーの平均飛距離230ヤード以上のゴルファーにおススメ(アイアンに飛距離を求めるゴルファーには合いません)
バックフェースがシンプル、ヘッドが小ぶりでストレートなアイアンを使いこなしてみたいと思いませんか?
T100アイアンは
スマートでストレートな形状。
打感に、こだわりがあり弾道を操りたいゴルファー向け。
T150アイアンは
T100を少し簡単にしたヘッド。
アスリートモデルでも寛容性の高いアイアンを好むゴルファー向け。
2機種とも鍛造アイアンですが打感、操作性、難易度は少し違います。
ヘッド下部にタングステンが内蔵され、弾道を最適化しています。
トッププロや上級者の絶大な支持を集めるタイトリストのアスリートモデルアイアン。
その性能を細かく見ていきましょう。
同シリーズで少し簡単なアイアン「T200アイアン」については↓記事をご覧ください。
顔良し、性能良しの最新ドライバー「TSR2、TSR3」については↓記事をご覧ください。
ウェッジはこれで決まり「ボーケイSM10」については↓記事をご覧ください。
ツアーが認めたコントロール性能 T100アイアン 試打レビュー
試打したクラブはT200アイアン 7番 シャフト ダイナミックゴールド S200
ドライバーの平均飛距離が240ヤードのドローヒッターを想定してショットしました。
ヘッドスピード | 打ち出し角 | バックスピン | サイドスピン | キャリー | 飛距離 | |
1球目 | 35.9 | 22.6 | 5337 | -768 | 156 | 159 |
2球目 | 35.9 | 22.7 | 5700 | -163 | 156 | 160 |
3球目 | 36.8 | 23.3 | 6413 | -91 | 151 | 154 |
4球目 | 35.9 | 21.6 | 5951 | -510 | 152 | 156 |
5球目 | 36.6 | 20.1 | 4887 | -994 | 161 | 165 |
平均 | 36.2 | 22.1 | 5658 | -505 | 155 | 159 |
バックフェース、シンプルで美しい!
トップブレードも薄め
7番アイアンのキャリーが155ヤード。(飛距離159ヤード)
球筋は軽いドローボール。
打ち出しが高く、バックスピンが多いボールです。
構えた感じはヘッドが小ぶりでストレートなフェース、美しい顔です。
インパクトは「ガシュッ」とボールが喰いつく感じ。(ボールの感触をしっかり感じます)
バックスピン量が多くグリーンでピタッと止まります。
ストレートなフェースで球をしっかりつかまえても左に大きくフックすることはありません。
ヘッドがコンパクトなので、フェースターンをしっかり使うゴルファーに合います
重心位置も低すぎず、鋭角に打ちこんでもオッケー
インパクトの瞬間フェースが開き、うすいあたりになると飛距離がガクンと落ち、打球も低くなります。
操作性が高くドロー、フェード、打球の高低を打ち分けやすいクラブです。
(繊細な飛距離のコントロールもしやすい)
飛距離を求めるアイアンではありません
ヘッドスピードが速く、球をつかまえる技術がないと使いこなすことは難しいでしょう
飛距離とやさしさをプラス T150アイアン 試打レビュー
試打したクラブはT150アイアン 7番 シャフト NSモーダス3ツアー105 フレックスS
ドライバーの平均飛距離が240ヤードのドローヒッターを想定してショットしました。
ヘッドスピード | 打ち出し角 | バックスピン | サイドスピン | キャリー | 飛距離 | |
1球目 | 36.9 | 21.8 | 4936 | -283 | 162 | 166 |
2球目 | 36.0 | 17.3 | 4398 | -380 | 160 | 167 |
3球目 | 36.7 | 21.4 | 5303 | -304 | 160 | 164 |
4球目 | 36.0 | 19.2 | 5499 | 157 | 155 | 160 |
5球目 | 36.1 | 19.6 | 5090 | -292 | 161 | 166 |
平均 | 36.3 | 19.9 | 5045 | -162 | 160 | 165 |
これまたヘッドのバックフェース、カッコいい!
T100と見分けがつきませんね
7番アイアンのキャリーが160ヤード。(飛距離165ヤード)
打ち出し角度、バックスピン量も申し分なくきれいな弾道です。
T100と比べると打ち出し角が低く、バックスピンが少ない。
ヘッドスピードは同じくらいなので、ロフトの差分、飛距離が出ているのでしょう。
打感はT100よりは鈍感
構えた感じ、T100との違いはあまり感じません
構えるとT100よりわずかにトップブレードが厚い。
重心位置はT100より低く、寛容性は高い。
多少のミスヒットならカバーしてくれます。
プロモデルっぽい顔をしてますが意外に簡単
つかまりすぎない、球が上がる、いいアイアンですね
カッコよさの中にやさしさを感じるアイアンです。
「T100は少しシビアだな」と感じるゴルファーは「T150」で決まり。
T100アイアン T150アイアンのスペック
T100アイアンのほうがトップブレードが少し薄い。
T100アイアンのソールのほうが少しせまい。
ぱっと見、見分けがつきにくいフォルムです。
T100アイアン クラブスペック おすすめなゴルファー
ヘッドスペック
番手 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | P | W |
ロフト角(度) | 21 | 24 | 27 | 30 | 34 | 38 | 42 | 46 | 50 |
ライ角(度) | 61 | 61.5 | 62 | 62.5 | 63 | 63.5 | 64 | 64 | 64 |
クラブ長さ(インチ) | 39 | 38.5 | 38 | 37.5 | 37 | 36.5 | 36 | 35.75 | 35.5 |
ヘッド素材 SUP-10(#3~#7)、軟鉄(#8~W)、タングステンニッケル(#3~#7)
ヘッド製法 鍛造
ヘッド仕上げ ニッケルクロームメッキ(ブラッシュドクローム仕上げ)
ダイナミックゴールド S200
ダイナミックゴールドS200 シャフトは129g、手元調子です。
重量感がありシャフト先端の剛性が高く、ヘッドをおくらせてくれます。
球のつかまりすぎ、上がり過ぎを抑えるシャフトです。
男子プロや ヘッドスピードの速いゴルファーに好まれます。
適合するゴルファー
ドライバーのヘッドスピード約45m/s~
番手 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | P | W |
飛距離(ヤード) | 210 | 197.5 | 185 | 172.5 | 160 | 147.5 | 135 | 122.5 | 110 |
シャフト重量129g 手元調子
約426g(5番アイアン) 約439g(7番アイアン)
バランス D2.5
NSプロモーダスツアー115シャフト (フレックスS)
モーダスツアー115シャフトは118.5g、手元調子です。
重量感があり軽量スチールでは軽すぎ、ダイナミックゴールド(約129g)では重いというゴルファーにピッタリ。
ダイナミックゴールドS200に似た性質を持つ、しっかりしたシャフトです。
適合するゴルファー
ドライバーのヘッドスピード約44m/s~
番手 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | P | W |
飛距離(ヤード) | 205 | 192.5 | 180 | 167.5 | 155 | 142.5 | 130 | 117.5 | 105 |
シャフト重量118.5g トルク1.6 手元調子
416g(5番アイアン) 429g(7番アイアン)
バランス D2.5
先端部分のはしりを抑え、球のつかまりすぎ、上がりすぎをふせぎます。
ダイナミックゴールド(約129g)では少し重いなという場合、同じようなシャフト特性で軽くする時にピッタリです。
グリップ
TITLEIST UNIVERSAL 360
口径 M60
重さ 50g
T150アイアン クラブスペック おすすめなゴルファー
ヘッドスペック
番手 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | P | W |
ロフト角(度) | 22 | 25 | 28 | 32 | 36 | 40 | 44 | 48 |
ライ角(度) | 61.5 | 62 | 62.5 | 63 | 63.5 | 64 | 64 | 64 |
クラブ長さ(インチ) | 38.5 | 38 | 37.5 | 37 | 36.5 | 36 | 35.75 | 35.5 |
ヘッド素材 SUP-10(#4~#7)、軟鉄(#8~W)、タングステンニッケル(#4~#7)
ヘッド製法 鍛造
ヘッド仕上げ ニッケルクロームメッキ(ブラッシュドクローム仕上げ)
NSプロモーダスツアー120シャフト (フレックスS)
モーダスツアー120シャフトは114g、中元調子です。
重量感があり軽量スチールでは軽すぎ、ダイナミックゴールド(約129g)では重いというゴルファーにピッタリ。
中元調子となっていますが、先端部分のはしりを感じられ、つかまりのいいシャフトです。
適合するゴルファー
ドライバーのヘッドスピード43m/s~
番手 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | P | W |
飛距離(ヤード) | 182 | 171 | 160 | 149 | 138 | 127 | 116 | 105 |
シャフト重量114g トルク1.7 中元調子
約412g(5番アイアン) 約425g(7番アイアン)
バランス D2.5
NSプロモーダスツアー105シャフト (フレックスS)
モーダスツアー105シャフト(約106.5g)は元調子のしっかりしたシャフトです。
先端部分のはしりを抑え、球のつかまりすぎ、上がりすぎをふせぎます。
ダイナミックゴールド(約129g)、モーダス115(118.5g)では少し重いなという場合、同じようなシャフト特性で軽くする時にピッタリです。
適合するゴルファー
ドライバーのヘッドスピード約41m/s~
番手 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | P | W |
飛距離(ヤード) | 177 | 166 | 155 | 144 | 133 | 122 | 111 | 90 |
シャフト重量 106.5g トルク1.7 手元調子
バランスD1.5
グリップ
TITLEIST UNIVERSAL 360
口径 M60
重さ 50g
タイトリストT100アイアンとT150アイアンの違い 総合評価
ソール部分、トップブレードはT150アイアンのほうが少し厚め。
2機種とも打感は良いのですが、T150アイアンのほうは少し鈍い感じがあります。
T150アイアンのほうが打点が広く、飛距離が出る。
T100アイアンは球の高さ、左右の曲げ幅、飛距離など細かく調整したいゴルファー向け。
精密な重心設計でしっかり打ち込んでインパクトしても十分なバックスピン量を確保。
フェード、ドローが簡単に打ち分けられますが、使いこなすのには少し技術がいります。
T150アイアンは打点が広く、球も簡単に上がってくれるので、アスリートモデルを使いたいけど少し簡単にしたいゴルファー向け。
ストレートフェースでヘッドも小ぶりなので、しっかりフェースターンを使ってインパクトしてもつかまり過ぎません。
T100アイアンはPGAツアー選手が使用する硬派なモデルです。
ヘッドサイズはコンパクト、ロフトもねているので、ヘッドスピードが速くないと飛距離がでません。
ドライバーのヘッドスピードが44m/s以上、7番アイアンの飛距離が140ヤード以上のゴルファーにおススメのモデル。
T100アイアン、正直シビアです
アイアンショットを楽に打っていきたいゴルファーはT150アイアンがおススメです
しかしヘッドスピード、スイングに自信があり、精密なコントロールと抜群のフィーリングを求めるなら「T100アイアン」。
「T100、T150」どちらもアスリートモデルのアイアンです。
もっと簡単なアイアンを求めているなら「T200アイアン」がおススメです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
適正な距離を打ち分けるにはスピン系ボールが必要
アイアンショットをグリーンでピタッと止めるにはスピン系と言われるボールを使うことが必須条件。
バックスピンがしっかり入るとショートアイアンでの飛びすぎのミスを減らすこともできます。
おすすめのスピン系ボールを紹介します。
- Qヘッドスピード、ミート率に自信がないのですが「T150アイアン」なら簡単に使用できますか?
- A
「T150アイアン」はアスリートモデルです。芯を外すと飛びませんし、ある程度のヘッドスピードがないと球が上がりにくく、飛距離も出ません。同シリーズの「T200アイアン」「T350アイアン」を使用してください。(格好重視ならこの限りではありません)