こんにちは、クラブフィッターのナオです
20年以上ゴルファーのクラブ選びをサポートしています
今回はスライサーのドライバーの選び方です。
スイングの種類をスライサーに絞り、 大きく曲がるスライスから曲がりの少ないフェードボール、プッシュスライスからドローボールを目指して フィッティングしていきます。
どのようなヘッドやシャフトを選べばいいのかを具体的に解説します。
ドライバーのヘッドスピードを把握する
ショップや練習場の測定器、持ち運びできる簡易的な計測器などで、自分のドライバーヘッドスピードはいくらなのか把握しておきます。
ヘッドスピードがすべてではないのですが、やはりドライバーの飛距離を決める大きな要素になります。
自分のヘッドスピードを効率よくボールに伝えることが、ドライバーの飛距離に影響してくるわけです。
ヘッドスピードがすごく早く、ドライバーを打った瞬間はすごい勢いでボールが飛び出し、周りから『ナイスショット』と言われるのですが、二打目地点に行ってみると以外と飛距離が出ていないことがありますよね
これがヘッドスピードがボールに伝わっていない現象なのです。
特にスライサーのゴルファーにはよくある現象です。
スイングの影響もありますが、使用しているドライバーがゴルファーに合っていないことがよくあります。
ヘッドスピードは、クラブの重量を決めるのに大きな要素になります。
スピード別に大きく分けていきます。
ドライバーのヘッドスピード
- 33m/s以下の場合 ドライバー総重量270g以下
- 33~38m/sの場合 総重量240g~290g
- 38~42m/sの場合 総重量270g~320g
- 42~45m/sの場合 総重量290g~330g
- 45m/s~ 総重量300g~
以上がヘッドスピード毎のクラブ重量の目安です。
つかまるドライバーについては↓記事を参考にしてください
【2022年】スライサーにおすすめ よくつかまるドライバー 厳選3機種 ヤマハVD59 テーラーメイドSTEALTH ブリヂストンB2
こちらもよくつかまる国産ドライバー↓
飛んで曲がらないドライバーは?【2022年最新モデル】打ち比べ検証
スイングタイプを把握する
スイング中のクラブヘッドが、ターゲットに対してどのような軌道を描いているのかを把握する。
1)アウトサイドインのスライサー
スイングを上から見た時クラブヘッドの軌道が外側(アウト)から入って内側(イン)にぬけるスイング。
ショットの傾向は、ターゲットより左に打ち出して右に戻ってくるいわゆるスライスボール。
曲がり幅の大小で飛距離が変わってきます(当然曲がりが少ないほうが飛ぶ)
インパクトのフェース面がオープンになることが多いのも特徴。
右に曲がるのを嫌がって、手首を返してシャットフェースで打つと、左に打ち出して左に曲がる『ひっかけフック』が出てしまう。
一番飛ぶショットは左(打ち出し方向)にまっすぐ行った時です
注意点 オープンフェースの点は同じですが、プッシュスライスとはヘッドの軌道が違います。
マッチするシャフト、ヘッドの傾向
- 手を使ってクラブを引き下ろす傾向が多いため、今使っているクラブより少し重めを使うと手打ちがおさまることがあります。
- トップから切り返しの間を作りたいので、手元のしなるシャフト、少しやわらかめのシャフトも合いやすいでしょう。
- マッチするヘッドタイプは、フェースの開閉をあまり使わないのでヘッドの大きいタイプ、フェース面が横に長いタイプ、フェースが開きにくいタイプが合います。
- つかまりのいいヘッドも基本です。
現在販売されているほとんどのメーカーでは、このタイプのゴルファーに当てはまる機種を必ず1機種は発売しています。
例えば、ピンで言えば、G425というドライバーが発売されていますが、ヘッドタイプが3種類あります。
425MAX、425LST、425SFTの3種類ですがこのうち425SFTか425MAXが上記のタイプのゴルファーにあてはまります。
重心距離を変えたりフェースアングルを変えたりできる機能も付いていますので、つかまりやすい設定にして使用するといいですね
アウトサイドインのスイングゴルファーには↓
驚異の飛びと安定感 ミズノ【ST-X220ドライバー】試打検証
2)インサイドアウトのスライサー
ヘッドの軌道が上から見て内側から外側に抜けていくスイングです。
ボールが右に曲がる原因は、インパクトのオープンフェースが原因です。
インサイドアウトのフックの打ち方でも、右に出て右に曲がる、プッシュスライス としてスライスは存在します。
一番飛ぶショットは右(打ち出し方向)に出て、そのまままっすぐに行った時です
マッチするシャフト、ヘッドの傾向
- タメが深いパターンが多いのでヘッドがスムーズに下りてくる反応の早いシャフト(軽い、硬い)が合いやすい。
- 少し先端が走ってくるタイプのシャフトは、インパクトで戻ってきやすいのでマッチすることが多い。
- マッチするヘッドタイプは、ヘッドが回転しやすい少し小ぶりなタイプやヒールからトゥまでがあまり長くないタイプのモデル。
- 抽象的な表現ですが、感覚的にヘッドが回しやすそうだな、操作しやすそうだなと思えるモデル。
例えば、現行モデルのテーラーメイドSTEALTH HD、ピンG425LST、ブリヂストン TOUR B2 などです。
少しディープフェース(ヘッドが縦に厚い)モデルといっていいかもしれません。
フェースアングルが変更できるモデルでは、ライ角をアップライトにして使うのもおすすめです。
以上、スイングタイプに分けてのクラブフィッティングでしたが、上記に当てはまらない場合もあります。
アウトサイドインのカット打ちがきつい方でヘッドスピードが40m/s以上ある方は、ロフトの立ったヘッドに少し硬めのシャフトが入ったモデルが合うことが過去のフィッティングで何度もあります。
ドライバーのヘッドスピードが42m/sくらいで、強めのアウトサイドインスイングの方がロフト8度のヘッドに60g台のXシャフトがバッチリだったことも。
自分にとって気分が上がるモデル、振りやすいモデルというのも重要な要素です
ヘッドの形や色、メーカーなど機能とは関係がないところも楽しみながらクラブを選んでみてください。
カットスイングでスライスを打たれているゴルファーは、まずは打ち出し方向にまっすぐ行く球を目指してください。
その球が一番飛びますが左に引っかかった打球になっていますので、本能的にまっすぐ打ち出そうとするようになります。
そうなったらしめたもので、徐々にアウトサイドインからインサイドインのスイングにかわってきます。
マッチするクラブを選ぶと、スイングも改善されていくこともあります(こうなると楽しいですね)
クラブフィッティングはとても重要なんですよ
最後までお付き合いいただきありがとうございました。