フェアウェイから残り30ヤード。
「あっ大きいかなー」と思われるほど強く低く打ち出されたボールが、ピン手前にキャリーしてトンットンギュッと強烈スピンでピンそばにビタッと止まる。
思わず「カッコイイ」と叫んでしまいそうです。
こんにちはクラブフィッターのナオです
20年以上ゴルファーのクラブ選びをサポートしています
筆者がゴルフ場で働いていた時代、アプローチの激スピンにはまり、様々な打ち方を練習し体得した方法を教えます。
少しの簡単なテクニックとスピンがかかりやすい条件が必要ですが、打ち方を練習してスピンがかかる条件をおぼえてしまうと誰でもカッコいいスピンアプローチを打てるようになります。
まあ実際にはスピンをかけなくてもスコアには影響しないんですけどね(笑)
ゴルフは遊びでやっているという人にはカッコよさ重視の激スピンアプローチは必須です。
激スピンアプローチを打ってみたいと思いませんか?
ぜひ遊びながら練習して体得してみてください。
低く出てキュキュッとスピンをかけることができる条件
アプローチでピタッと止まるボールを打つには条件があります。
- ボールのある場所がフェアウェイや芝があまり長くない場所である事
- 距離が約10ヤード以上離れていること
- グリーンの芝が硬くない事(高麗芝も止まりにくいことがあります)
1.ボールとフェースの間に芝がはさまってしまいますとスピンをかけることはできません。
したがってラフに入っている場合は余程クリーンにボールにヒットしないとスピンはかからないでしょう。
2.強いスピンをかけるにはある程度のヘッドスピードが必要です。
短い距離の場合強く振ることはできないのでロブショットの様に高く上げる以外はピタッと止まるボールは打ちにくいでしょう。
(例外)アプローチの技術が高い人は5ヤード位でもツーバウンドめにピタッと止めることができます。
3.一般のアマチュアの方がまわるコースではグリーンがそれほど固く速くなっていることは少ないのですが、グリーンの状態が固いコースの場合スピンボールでピタッと止まるボールを打つ事は難しいでしょう。
低めの球でスピンボールを打つことができる道具 (ウェッジ ボール)
技術以上に重要な要素です。
こういってしまえば面白くないのですが、スピン系のボールとウェッジをつかえば普通に打っても十分止まります。
使用するボールとウェッジについて解説します。
スピンがかかるボールを使う
何を差し置いてもこれにつきます。
ゴルフボールには大きく分けるとディスタンス系ボールとスピン系ボールという商品があります。
ディスタンス系ボールというのはボールにかかるバックスピンやサイドスピンを少なくし前に飛ばす、 文字通り飛距離に特化したボールです。
ディスタンス系ボールはウェッジで打った瞬間クラブから離れ、スピンではなく高さでボールが止まるように設計されています。
反対にスピン系ボールはボールの表面カバーが柔らかく作られているため、ウェッジで打った瞬間フェースに長く引っ付きスピンがたくさんかかるように設計されています。
そのためウェッジでピタッと止まるボールを打つにはスピン系ボールを使わないと話になりません。
ボールを購入する際にはそのボールがスピン系なのかディスタンス系ボールなのか外箱に説明が書いてありますからしっかり確認してスピン系ボールを使用してください。
実際に10ヤード位のアプローチショットを打ってみてインパクトの瞬間高く上がるボールはディスタンス系ボールです。
スピン系ボールはフェースに長く引っ付くので打ち出しが少し低く出ます。
スピンタイプのプロモデルウェッジを使う
ソール幅の小さいモデルのウェッジを使用します。
ソール幅が広かったりヘッドの大きいモデルのウェッジの場合、ボールの少し手前にダフリ気味にインパクトしてもソールが滑ってくれて地面に刺さることを防いでくれるのですが、ボールの手前の芝に抵抗を受けるためヘッドスピードが落ち、フェースのロフトが立った状態でインパクトしやすくなります。
そうするとボールをフェースのやや上部でインパクトしやすくなりスピン量を大幅に減らしてしまいます。
ボールの手前をダフッた場合、キャリーする距離は少しおちますがスピンが少ないためランが多く出ます。
お助けウェッジはその特性を利用して作られているのですが、スピンアプローチとは無縁です。
スピンをピピっと利かすにはボールを長くフェースに乗せる必要があります。
スピンボールにスピン系ウェッジを使えば、クリーンにボールをとらえることが出来さえすれば普通のショットで簡単にスピンアプローチは打てます。
低く出てキュキュッと止まる激スピンアプローチの打ち方
スピンアプローチショットの打ち方は何種類もあります。
それぞれ特徴があり習得難易度にも差があります。
オーソドックス 上からドン
フェースは目標に対してロフト通りか少し開いて構えます。
ボールを右足よりにおいて上からドンっと打ち込む。
ハンドファーストのインパクトでボールを切る感じ。
ボールの先のターフをとるイメージです。
ボールをクリーンにインパクトすればウェッジとボールのおかげで勝手にスピンが効いてくれます。
一番簡単にスピンがかかりやすい方法ですが、インパクトが強く入りやすいので飛距離の調節が難しい事がこの打ち方の欠点です。
サイドスピン多めのカットスイング
オープンスタンスに構えフェース面は目標に対してスクエアに構える。
スタンス幅は狭め。(高い球の場合は少し広めのスタンスで大きく振る)
ボール位置はスタンスの中央。
ボールの高さを抑えたいときはやや左足体重。
スタンスなりにヘッドを振っていくと結果的にカット打ちになります。
打ち出されたボールはスライススピンが多めですがランはほとんどなくその場で止まります。
キャリーを出してなるべくその場に止めたいときに使います。
スイング中ウェッジのロフト角を変えないイメージ。
難易度やや高めです。
スピン上級者の打ち方
- フェースはターゲットに対し少し開きめで構える。
- スタンスは狭くしスクエアに構えます。
- フェースにある溝1本めか2本目くらいでインパクトします。
- ハーフトップ気味のインパクトが理想的です。
- インパクトでヘッドを止めずフォローまでスピードを緩めません。
- 開いて構えたフェースはインパクト後に向けてターンさせていきます。
- 上から打ちこまず入射角は緩やかに。
フェースを開くのはインパクトでウェッジフェースのヒール下からトゥ上までボールを長くひっつかせて打つためです。
フェースを開いていることによってボールとウェッジの接触時間が長くなりますし、フェース下部でインパクトするのでボールをヒットした瞬間フェースのロフトが立ちます。
それによって打ち出されたボールは少し低く飛び出し、またギア効果によってスピンもかかります。(ギア効果とはフェース下部にボールが当たった瞬間ボールとフェースがギアの様にかみ合ってフェースのロフトは立ちボールにはバックスピンがかかることです)
バンスを滑らせて打ちターフはとりません。
ボールに対してのクラブヘッドの入射角は緩やかで、インパクトが強くならないおかげで距離が合わせやすくなります。
トップボールがでやすくなるので難易度は高めです。
その他のうち方(遊び)
- フェースを少しかぶせて構え、シャットにテークバックします。
- ダウンスイングではヘッドを遅らせながら少しハンドファーストでフェースを閉じないようにインパクトします。
インパクトでボールがフェースに長く乗っている感覚です。
マニアックな打ち方なので実戦で使うには激ムズですが低く出てスピンは強烈です。
もうひとつの打ち方
普通のアプローチの様に打つ。
インパクトの瞬間ヘッドをフォローサイドとは逆方向に引きます。
これは論理的な確証はありません。(インパクト時のヘッドスピードが上がることがいいのかも)
少し短めのアプローチでも止まってくれます。
激スピンアプローチショットの打ち方 まとめ
以上アプローチでスピンを効かせてビビッと止める方法でした。
スピンアプローチを打つために一番重要なことは道具をそろえることです。
スピンウェッジとスピンボールを使い、クリーンにインパクトできれば誰でも簡単にスピンショットを打つことはできます。
ただし打つ距離が短くなってくると技術も必要となってきますので、練習場やコースでアプローチ専用グリーンなどがあったらぜひ遊びながら練習してみてください。
好きな人は何時間でも遊びながら練習できます。
練習場のマット上でもボールが着地する場所が芝生であればスピンのかかり方はわかりますので十分練習になります。
家の中でもアプローチ練習用のソフトボール、プラスチックボールもありますのでそれらを使えば十分練習になります。
(注)家の中でクラブを振る際は家具やテレビなどに当たらないよう十分なスペースを確保してください。
残り30ヤード、フラットなフェアウェイ、ボールのあるライ状況良好、エッジからピンまで10ヤード、グリーン面はうけていてそんなに固くない。
スピンアプローチを打つ絶好のチャンスですよ
最後までお付き合いいただきありがとうございました。